Research

ウミガメや鯨類に特異的に付着するフジツボ類、オニフジツボ超科に関する研究をしています。

・ウミガメや鯨類に付着するフジツボの分類学的研究

ウミガメやクジラに付着するフジツボ類は、分類学的にはオニフジツボ超科 (superfamily Coronuloidea)というグループにまとめられたグループで、いわゆる潮間帯で見られるようなフジツボ類とは別のグループとされています。

・江戸時代の本草学資料に着目した生態学的研究

江戸時代の本草学資料はこれまで人文学の資料として注目される一方で、生物学者たちからは注意を払われてはいませんでした。江戸時代の本草学資料に描かれた生物たちを注意深く観察し、現在の種名にまで同定することで、過去にあった生物多様性を解明できるのではないかと考え、本草学者たちが残したさまざまな資料を観察しています。過去と現在の生態系の変遷を解明することが目標です。

・ウミガメに付着するいろいろな生き物の研究

ウミガメの体表面にはフジツボの他にもさまざまな生物が生息しています。まずはこれまで注目されてこなかったこれらの生物の正体解明を目指して、分類学的研究を進めています。この中にはカニ類、ヨコエビ、ワレカラ、クモヒトデ、ウミビルなど、さまざまな生物が含まれます。そのいくつかは未記載で、新種として発表もしています。

・ウミガメ以外に付着するフジツボ類の研究

フジツボは潮間帯から深海まで、海洋中のあらゆる場所に生息しています。これまで訪れたフィールドで発見したフジツボ類の中から、原記載以来ほぼ報告例のないマイナーなフジツボ類を発見したり、漂流物に付着するフジツボ類から新たな外来種かもしれないフジツボを発見し、分類学的な再記載を行っています。

・空港生態学:人為的環境が生物進化に与える影響

空港はバードストライク対策のため、空砲を鳴らしたり強力な光線を当てたりしてさまざまな手段を用いて鳥を追い払っています。そのため、空港緑地はそこに生息する昆虫などの生物にとっては、局所的に捕食圧から解放された環境と言えるでしょう。このとき、捕食者回避戦略として進化した斑紋パターンなどの特徴が、空港周辺でのみ局所的に見られなくなるような迅速な進化が起こっているのではないか?と考え、ハラヒシバッタを対象にその解明を目指しています。現実逃避の虫捕りをしていたら思いついた、昆虫を対象にした初めての研究テーマです。

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